ひびき こころのクリニック
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パニック障害について

下線をクリックしていただくと詳しい説明がご覧いただけます。

『パニック障害』は、まず、思いがけないときに突然の動悸、息切れや息苦しさ、胸の圧迫感、吐き気、めまい、発汗、震え、痺れなど様々な体の症状に加え、強い不安を伴うパニック発作を生じます。発作が生じると、「このまま死んでしまうかもしれない」と不安になることが多いのですが、実際にはパニック発作で死ぬことはなく、10分程度で激しい症状はおさまります。 そして、パニック発作が繰り返されるうちに、発作に襲われることに対する予期不安や発作が起こる場面に対する広場恐怖を感じるようになり、日常生活に支障をきたすようになります。

また、治療をせず病気が進行してしまうと、うつ病やうつ状態を併存してしまう恐れがあります。

女性、若年者、一等親(親、兄弟、同胞)がパニック障害の場合に罹患率が高いことが知られていますが、有病率は10%程度と言われており、だれでもかかる可能性のある病気です。

身体的な原因ではなく、精神的な不安が重なることによって生じると言われています。

上記症状のような不安や恐怖は、「考えすぎ」や「心配性」など気持ちのもち方や性格の問題ではなく、脳内の不安に関する神経系の機能異常が関連しているため、医学的な治療が必要な病気です。気になる症状があらわれた場合には、早めに精神科などの専門家に相談しましょう。

治療としては、暴露療法、認知行動療法や薬物療法(抗うつ薬)が有効です


パニック障害の症状の進行の順番

パニック発作⇒予期不安⇒広場恐怖⇒うつ病・うつ状態


パニック発作の症状

心臓・呼吸器の症状

心臓がドキドキする(動悸、心拍数の増加)
息切れや息苦しさ
喉に何かつまったような窒息感

胸・おなかの症状

胸の痛みや不快感
吐き気やおなかのあたりの不快感

全身的な症状

からだの一部のジンジン、ビリビリとしびれるような感じ
からだの震え
寒気または熱っぽい感じ
発汗

感覚の異常

めまいやふらつき感、気が遠くなるような感じ
今、起こっていることが現実ではないような感じ、自分が自分でない感じ(離人症状)

不安・おそれ

コントロールを失う・気が狂ってしまうのではないかという恐れ
このまま死んでしまうのではないかという恐れ

パニック発作が起こりやすい生活シーン

例えば

胸の痛みや不快感
電車などの乗り物に乗っているとき
車の運転をするとき
会社の会議や学校の教室など密閉された空間に人が集まるとき
緊張感がとけてほっとしたとき
布団の中に入っているとき
以前にパニック発作を起こした場所

予期不安

パニック発作が生じることに対する不安です。
パニック発作が繰り返されているうちに、「また発作が起きるのではないか」という強い不安(予期不安)をいつも感じるようになり、日常生活の大きな妨げになってきます。


広場恐怖

パニック発作が生じる場面に対する恐怖感です。 一度パニック発作を経験すると、以前に発作を経験した場面が怖くなってしまい(広場恐怖)、広場恐怖を感じると、それらの場面を避けるようになってしまうので(回避行動)、生活の行動範囲が狭くなり、日常生活に困難が生じます。

広場恐怖


うつ病・うつ状態

パニック障害が発症して長びくと、うつ病やうつ状態を併発することがよくあります。これはパニック障害の患者さんが心身の不調を気に病んで落ち込みうつ状態になりやすいというだけではなく、うつ病もパニック障害と同じように、脳内セロトニンの働きの低下が関係しているからです。 うつ病では、「食欲がない」「眠れない」「楽しくない」「自分には価値がない」「憂うつで気分が沈む」などの症状があらわれます。


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