治療の目標は、その病気の症状の改善のみにあるのではなく、将来そこから二次的に生じてくる有害な影響をできるだけ取り除き、お子さんの生活を有意義で豊かなものにしていくことにあります。そのことをふまえて、その子にあったサポートを考えていくことがとても大切です。
特に発達障害においては、児童期のみの症状として終わるのではなく、思春期、青年期、成人期と生涯向き合っていく必要がある疾患です。
それらの知識と経験をもとに、子どもたちの発達段階(年齢)に応じたサポートはもちろんのこと、青年期、成人期にかけてその子の今後の人生をみすえたサポートを得意としています。
児童精神科とは
日本児童青年精神医学会では、児童精神医学を「子どもが示す多彩な問題行動や精神身体症状を検討し、発達レベル、気質および生物学的背景、家族力動、友人関係、保育所・幼稚園・学校における行動などを総合的に評価し、発達的視点を重視した診断・治療・予防を行いながら、子どもの精神的健康の達成を企図するもの」と定義しています。児童精神医学を実践している診療科が児童精神科であり、従来の精神科と区別して診療科を児童精神科、その専門医を児童精神科医と呼びます。2008年2月「児童精神科」は公式な標榜科として認められました。